防音材の施工要領

防音工事に欠かすことができないのが「防音材」ですが、これは適正な施工要領に基づいて実施することが前提です。

ところが、市販の防音材のうち、主に遮音シートや遮音ゴムマットについては、適正な施工要領が提示されていなく失敗の原因になっています。

例えば、市販の遮音シートは天井・壁・床にそのまま重ねて施工しても、人間の耳ではプラス効果が判別できないほど小さく、音の精密測定でも周波数帯によっては全く変化しないという現象が起きます。

これは完全に施工要領が間違っています。遮音シートは元々建設現場の防護用シートとして使用されるようになり、幕を張るように使うのが基本です。面材に重ねて使用しても防音効果は出ない製品です。他の使い方では軸組のフラッシュ建具内部に吸音材を充填してから、軸組に直接張り付ける方法が一般的です。

また、ある大手の建材メーカーの遮音ゴムマットも施工要領が間違っており、音がつなぎ目から抜けていきます。このメーカーの製品はつなぎ目が整形に突き付けることが出来ないような遮音ゴムシートを製品化するなど問題が多く、大半がつなぎ目から中高音域の音漏れにつながります。

安易に製品化するメーカー、何も考えないで防音材を販売する通販業者の双方に問題があります。ちなみに、音漏れ対策として、つなぎ目の処理が重要なのは概ね100Hz以上の周波数帯の音と言われています。

住宅・音楽防音室のための防音材

住宅の生活防音、ピアノなど楽器練習室や防音室、シアタールームに最適な防音材を解説し、関連情報を紹介します。